コンサートでもない、映画でもない、SFでなくもない 「HTML劇場」──

情報風景インスティテュート株式会社

Presents

Human Noon


ctl-e

第二章 地球式

 モーガン (工学者)
 ヨーゼフ (演戯名人)
 マイケル (元ゴッド・ファーザー)
 チャン・リー (火山学者)
 ヴィンセント (巻き添え人)
 ジョー・高橋 (元宇宙戦闘艇7号パイロット)
 ミシェル・ジェラン (MG冷凍睡眠中につきアスカが代行 Artificial Existence)

地球式=時空胚辞/k (暫定式)


 Richard Dawkins が、よく使う、「示唆」ですが、ヨーゼフのまなざしは、そのまま示唆ですね。モーガン──そうだ、わたしもそうおもう。火山を見おろしていたとき、視線が静かにすっと南へ流れ去った。それで、チャン・リーもわたしも、これで、いけると確信した。静止軌道上の先のアンカー質量の計算ばかりに没頭しておった。地球は球だということを──工学者も火山学者も、いかんせん、この名のせいだ。あの、ドーキン氏さえ、SFをはき違えている始末だ。Fiction ではないのだ。延長線上であり、つまり外挿なのだ、そのことを思うにつけ、恐ろしくなって、見い出した「単なる事実」が「恐怖の事実」に変貌し、学者も一人の人間だと自己弁護し、直視を避け、恐怖に惑わされるのだ。人間的な、あまりに人間的ではないか。

ある人が、人間は感情の動物だ、と、冗談を述べたが、これを因数分解すれば、

 人 間 感 情
 人=ヒト、間=未知数 感=感覚 情=情け としたとき
 これを代入すると
 ヒト 未知数 感覚 情け  未知数を削除すると
 ヒト 感覚 情け
 を得る。
 暫定証明おわり.

 例証(マイケルによる)
 おれは母から妻へ
 つまり女から女へ
 文句ある奴は
 反証 ひとつでは、統計でない
 反々証 具体例:とらさんとさくら

出番だ。地球公社、検証部。
承りました。アスカの助けを借りて、よろしいでしょうか。
許可する。ナンシー、チェック完了。

 例証(ヴィンセントによる)
 ほぼ、お小言
 方法=寝る or 出歩く
 ∵ことば≒0
 反証 これは方法論、科学でない

 例証(ドーキンによる)
 類似1 イヌン=勝手(∵人為淘汰)
 類似2 ネコン=寝る+見下げる
 なお、 ネコン=戦闘的遺伝子に操作された生存機械=怪我多発
 反証 生物部に伝送。漸進的に検討。論理部にも参加要請。

 ドーキンの示唆、科学の方法論の一つは、範囲の限定、である。

 ひとこと、いいかね。
 木星以遠に旅した男はいなかろう。地球の重力では説明つかぬ。すなわち、アンカー、停泊…



 地球公社、緊急通信、こちらアスカ。
 公社の全業務を閉鎖し、かつて、sakur internet の基地があった北海へ、急行せよ。
 モーガンにも通知──
 モーガンだ。スカイ・スキッパーで行く。座標を知らせよ…

 ちょろいもんさ──クラーク


──つづく